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この仮説上の物質は、研究者たちに「暗黒物質(Dark matter)」と呼ばれています。この物質は光を放たないと思われているため、こんな名前がついています。なので、暗黒物質自体は望遠鏡を覗いても暗くてまったく見えません。
そんな謎に包まれた暗黒物質ですが、私たちの宇宙において非常に重要な役割を担っていると考えられています。実は、暗黒物質が初期の宇宙に存在していると、星や銀河などの「種」となる密度のゆらぎを宇宙にもたらしてくれるのです。「いま私たちが目にしているような豊かな宇宙の姿を実現するには、暗黒物質が必要不可欠である。」多くの研究者がそう考えています。
それでは、この物質の正体は何なのでしょうか?「未知の素粒子ではないか?」「いや、ブラックホールかもしれない。」現在もなお、様々な可能性が提唱され、精力的に探究されています。暗黒物質は、素粒子物理学・宇宙物理学・天文学に残された大きな謎の一つなのです。
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